2005年12月13日(火)

徹也の行き当たりばった流浪漫街道 第2回

徹也の行き当たりばった流浪漫街道 第2回然るに伊藤君がまだ小学生で在りし頃、やはり既に目立つ存在でありたることは想像に難くは無きが、あるとき蹴球に夢中になりて、ついぞ膝を痛め、やむなく医術の恩恵にあやかれと学校の一時限二時限を欠席し、病院に赴きしその日にこそ事は起こっていたのである。

斯くしかじかの理由にて遅ればせながらの登校ではあったものの、そこにやましきことなぞ微塵もなく、むしろ吾が膝の健全なるを判明せしめたの思い揚々と教室に入りし刹那、一学友傍らに近づきて告げるよう、先の二時限は元来日本母国語と算術に宛てらるるべきところが、いかさま、教官の喉頭よりあふれたるものといへば一重に貴様の悪態をつくものに終始したりて、更に彼の教官、みなに向かいて口角泡を飛ばしつつ、貴様との交友を今即断ち切れ、そして邪悪降下の道から救われよと力説倦む処を知らずの態であった!と...

伊藤君これを聞きて幼心ながら怒り心頭に発したり、即教官室へ火車となって押し入ったのである。

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